AI技術利用のモラル
弊社では、毎年、”OpsSummit”というイベントを開催しております。
旬な技術トレンドとシステム運用に関するセッションをお願いしております。ご興味ございましたら、ぜひご視聴ください。
https://www.kompira.jp/opssummit2023/
AIに関しては昨年にOpenAIのChatGPTがブームとなり、いろいろな職業がAIに置き換わり、多くの失業者が生み出されるとの観測がありましたが、当のOpenAI社サム・アルトマン社長が取締役会により解雇されるという衝撃的なニュースがありました。AIをめぐるリスクの評価や戦略上の衝突が原因と目されていますが、すぐにも復帰するのではとの観測もあります。
ChatGPTのサービス仕様や利用料金などにも影響が出てきそうですので、目が離せない事態でしょう。
AIをめぐる倫理面の議論に関しては、古くから様々な議論があります。SF作家のアシモフによる「ロボット三原則」などは有名なところです。
エンターテインメントでは、映画「2001年宇宙の旅」のHAL9000の反乱、「ターミネーター」のスカイネットにより人類社会が壊滅、「ブレードランナー」でのレプリカントと人類の衝突など、人類 vs AIの構図が描かれています。
兵器利用と安全性の観点の他にも、プライバシー、データのバイアスと公平性、責任と透明性など、いろいろな観点があります。
噂されているようなOpenAI社の衝突の原因が、シリコンバレー流のシェア拡大とデファクトスタンダードの確立のスピード感と、AIの倫理的な課題を放置したままのビジネス的なリスクへの対処とのせめぎあいであったとすれば、かつてAmazonが人材採用AIで、人種・ジェンダー差別的とバッシングされたように、AI企業は意外と綱渡りな経営を強いられるのかもしれません。
AIが生産性を飛躍的に向上させるポテンシャルを秘めていることは間違いないでしょう。
OpenAI社のゴタゴタを契機として、AI技術の健全な発展の議論が盛り上がる事を期待しています。