こんにちは。フィックスポイントの冨です。
フィックスポイントの冨です。
先週の2/14、まさにバレンタインデーに「みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史」という本が上梓されたのですが、
この手の本としては珍しく、Amazonを見ていると当日中には在庫切れ。プレミア価格までついていました。
https://www.amazon.co.jp/dp/B084QBQDZ3/
(2/19現在では入荷待ち状態の様です。定価は1980円(税込)です。)
「目次だけでも胃が痛む」の書評もある位の、25万人月、4千億円の予算、1000社を超える参加ベンダーと 「IT業界のサグラダファミリア」とまで噂された、まさに一大プロジェクトの顛末が克明に記されているという 貴重な書籍と思います。
個人的にもプロジェクト初期の頃、エース級の先輩エンジニアが次々と「みずほの案件」に投入されていったのを 覚えていますが、聞こえてくる噂レベルの話でも、関係者の方々が非常にご苦労されているのが伝わってきました。
システム運用者目線で言えば、新システムのアーキテクチャーの話や、本の第2部以降の大規模障害の顛末は 非常に興味深い所です。新システムのサービス投入では移行がつきもので、運用担当の腕の見せ所の一つですが 大規模なトラブルに繋がっていくミス、確認漏れ、意思疎通・判断の遅れなどが淡々と述べられています。
いろいろな意味で、ケーススタディとして大変に興味深い題材です。帯の「2025年の崖からの転落を防ぐ秘訣が ここにある」とのコピーの通り、最近のDXの文脈で言えば、これだけの規模の基幹系の再構築が、どのように ビジネス競争力への貢献に繋がっているのかの評価も含め、大規模開発・運用・レガシーのマイグレーション事例での 他山の石として活かしていければ良いでしょう。非常に教訓的です。 |