Kompira

Menu Menu

Column

2021/12/22

品質レベルはステージごとに変わる

こんにちは。フィックスポイントの冨です。

 

プロダクトの品質を担保していくかという問題。開発プロセスに於いてのソフトウェアの「品質」はバグやデグレーションが無いという事ですが、広く解釈するとプロダクトの機能や使い易さも含まれますし、開発者目線ではコードの読みやすさ、保守の容易さなども含まれます。

 

また、品質強化の順番や優先度の考え方は、プロダクトの置かれている状況やフェーズなどにも依存していて、線引が難しいところでもあります。
私の場合、Webアクセス解析ツールのQAマネージャをやった経験があるのですが、データ取得のモジュールのQAでは、想定し得るありとあらゆるブラウザで動作不良を起こすこと無く、かつ問題無いスピード感で動作し、正確にデータ取得が出来る事という目標がありました。「集計処理の不具合はやり直せるが、データ取得でバグったら会社が傾く」と脅かされ、設計/実装のレビューから、膨大な数のテストケースの消化までを指揮してバグ0まで持っていったわけです。逆にレポート画面の方は新しい機能・指標の実装の方を優先して、多少の不具合は許容してリリース優先といった方針で進められました。

 

この辺りのバランスの見極めは言語化が難しいのですが、品質のハードルは事業領域やプロダクト、また市場に投入しているステージによっても高さが変わってきます。コンシューマー向けのアプリであれば、多少動きに怪しいところがあっても、便利な機能を提供していれば支持されるだろうと、開発スピード優先に舵を切る判断もありますし、金融・医療のように、不具合が許されない事業ドメインもあります。開発当初はスピード優先で市場拡大を優先し、大手に導入するステージになってきたら高いレベルで品質を担保する必要が生まれてくるといった、場面によっても方針を変える必要が出てきます。

 

特に大手では独自に出荷基準を持っているところがほとんどで、高いレベルで品質確保出来ていないと、そもそもリリース出来ないと思います。その一方で、特に新規事業においては、プロダクトが置かれている状況によって品質レベルの高低のコントロールが必要になります。もちろん製品の不具合は少ない方が良いわけなのですが、「バグ0が絶対正義」という考えを取らない局面もありえますし、品質レベルに関しては、開発・運用・サポート担当間で意識合わせが必要になってきます。

 

この辺りの読みを間違えると利用者の支持を失うといった事態が起こりえるので、本当に難しいのですが、PM、営業、CS、開発間でコンセンサスを取れるように調整していってください。

コラム一覧
2022年
2022.03.31
春は引継ぎのシーズン
2022.03.24
「なぜなぜ分析」の使い方
2022.03.16
マルウェアEmotet再流行
2022.03.09
省エネモードのエンジニア
2022.02.24
ヒューマンエラーを防ぐには
2022.02.16
インフラ維持と式年遷宮
2022.02.09
Web3.0とP2Pの復権
2022.01.24
JIS規格に学ぶリスクマネジメン
2022.01.19
多すぎる通知の副作用
2022.01.12
2022年のインフラ技術
2021年
2021.12.29
今年もお世話になりました
2021.12.22
品質レベルはステージごとに変わる
2021.12.15
ログ出力ライブラリLog4j脆弱性の影響
2021.12.09
リモート作業の問題点
2021.11.24
メタバースに未来はあるか
2021.11.17
インシデントとの向き合い方
2021.11.10
DXは差別化要素を作るための投資という視点
2021.10.27
監視の拡張としてのオブザーバビリティ
2021.10.20
良い自動化、イマイチな自動化
2021.10.13
みずほ銀のトラブルから学ぶ
2021.09.29
クラウドDBで時短
2021.09.22
そろそろWindows 11が到来します
2021.09.15
トラブル対応の心がけ
2021.09.08
10/10は「デジタルの日」
2021.08.25
運用なき開発を避ける
2021.08.18
日本のDXの最前線
2021.08.12
DXとアジリティ
2021.07.14
ポストコロナで会議室が足りなくなる?
2021.06.30
自動化の技術選択
2021.06.23
業務の自動化は入り口にすぎない
2021.06.16
データ入力のお作法
2021.05.26
「苦労に価値がある」という価値感
2021.05.19
「運用でカバー」する公共システム
2021.05.12
VUCAの時代を生き抜くスキル
2021.04.28
デジタル敗戦からの復興はなるか
2021.04.21
PCの「基本的人権スペック」
2021.04.14
お勧め書籍「運用改善の教科書」
2021.03.31
運用スタッフの大部分はリモートワークへ
2021.03.24
定型業務をプログラマブルに
2021.03.17
監視疲れを起こさない工夫
2021.03.08
MSの無料RPAは自動化の起爆剤となるか
2021.02.22
終わりなき開発とインフラ運用
2021.02.17
作業を自動化しても業務が効率化しない場合
2021.02.10
Cocoaのバグが4か月も発覚しなかった話
2021.01.27
「クソどうでもいい仕事」を考える
2021.01.26
「クソどうでもいい仕事」を考える
2021.01.20
自動化の次の課題としてのAIOps
2021.01.13
DXレポート2が公開されました
2020年
2020.12.21
今年もお世話になりました。
2020.12.16
どうなる? 2021年のITインフラ
2020.12.09
アドベント・カレンダーの季節です
2020.11.11
AI・業務自動展で見聞きしたツライお話
2020.11.04
「7番セカンド」な仕事
2020.10.21
システム監視とアラート地獄
2020.10.19
機械学習とシステム運用
2020.10.14
形あるものは壊れる。システムも。
2020.09.30
技術ドキュメントの課題
2020.09.23
デジタル庁に寄せる期待感
2020.09.16
ローコード開発とエンジニア不要論
2020.09.09
技術の近未来予測とニューノーマル対応
2020.08.26
“アンチフラジャイル”な考え方
2020.08.19
カオスエンジニアリングという考え方
2020.08.12
運用が稼ぐ時代
2020.07.29
AIシステムの運用
2020.07.22
新宿に宿泊でTDLにGoToは対象外?
2020.07.08
チェック回数を増やしても意味がない
2020.06.24
「時代はクラウド」発言と政府インフラ
2020.06.17
システムの標準化とスキルセット
2020.06.10
「2025年の崖」からの転落事故
2020.05.20
先端IT“非”従事者は勉強不足 from IP
2020.05.12
スペイン風邪にみるコロナ第二波へ備
2020.04.30
「運用でカバー」という魔法の言葉
2020.04.26
未然に防いだトラブルは評価されにくい
2020.04.22
リモート勤務で重要性を増す「ゼロ・トラスト」セキュリティ
2020.04.15
オンラインイベント「Ops Summit2020」開催!
2020.04.15
コンサルは「標準化しろ」とは言うけれど
2020.04.08
オンライン”Zoom”会議のセキュリティー問題
2020.03.23
ドキュメントで見かける”Day 2オペレーション”
2020.03.18
今、売れまくっているITサービス
2020.03.11
出社している場合じゃないご時世
2020.02.26
新型コロナウィルス対策に学ぶトラブル対応
2020.02.19
バレンタインデーにシステム統合の本がバカ売れ
2020.02.12
ハイパーオートメーションの時代
2020.01.29
インフラ運用リーダーが備えるべき10の能力
2020.01.22
障害発生時の夜中に叩き起こす技術
2019年
2019.12.11
RPAとRBAと運用自動化
2019.12.11
年末年始に読む運用関連本
2019.11.27
業務フローの「こんまり」のお勧め
2019.11.20
「システム運用自動化」はスモールスタートで
2019.11.13
運用事故では人を責めない
2019.01.15
話題の「クラウドネイティブ」とは何か?