MSの無料RPAは自動化の起爆剤となるか
こんにちは。フィックスポイントの冨です。
3/2にマイクロソフト社は自社イベントにて”Power Automate Desktop”をWindows10ユーザーに無料で公開すると発表しました。
“Power Automate Desktop”自体はMicrosoft Flowをベースに拡張され、さらに様々なシステムとのコネクターやビジュアルエディターなどを搭載したものです。
さらにローコード向けのプログラミング言語”Power Fx”も合わせて発表しました。
これはExcel数式の知識を応用できるようにされており、”Power Platform”のロジックの記述に用いられます。
WindowsプラットフォームではRPA機能が標準で搭載される見通しで、ユーザーレベルでの開発環境を一層充実させる方針とみられます。
Automate tasks with Power Automate Desktop for Windows 10—no additional cost
https://flow.microsoft.com/en-us/blog/automate-tasks-with-power-automate-desktop-for-windows-10-no-additional-cost/
この無料公開のニュースは自動化コミュニティー界隈で驚きをもって迎えられました。
従来の有償版Power Automateに含まれるクラウド・フローとの連携機能や、トリガー実行、スケジュール実行といった機能は含まれませんので、既存のRPA製品を完全に代替するものではなさそうです。
しかしながら、このニュースが意味することは、デスクトップレベルでの作業の自動化はExcelのマクロ機能と同様にコモディティになるという事です。
昨今のRPA導入のニュースでは「多くの作業時間を劇的に短縮できた」など絶大な効果をアピールしているものが多かったと思います。
これらのパワーが一般の人の手の届く所に来るわけで、個人でもRPAを利用した作業の自動化が広まる可能性があります。
これは言いかえれば、使いこなせる人と使えない人の作業効率に大きな差が生まれるわけです。
もちろん多少のプログラミングの経験が無いと、いきなりフローを作成するのは難しいでしょう。難易度は決して低くはないと思います。
とはいえ、特に定型業務の処理効率へのインパクトは絶大ですので、これを契機に自動化に関心をもって取り組むユーザーが増えてくれるといいなと思います。
我々が提供しているKompiraシリーズはデスクトップ業務以外の自動化がメインになっておりますので、システムをまたいだ業務の自動化が必要になった際にはご検討頂けると幸いです。