辛い、でも楽しい。自動化を語る日。

Kompira Meeting 2020 Session Log Kompira Meeting 2020 Session Log

サービスマネジメント実践の
最後のワンピース「自動化」

株式会社ユニリタ
クラウドビジネス本部 サービスマネジメント部デザイン&デリバリグループ
グループリーダー 兼マーケティング&セールス エグゼクティブ澤田大輔氏

Kompira ミーティング 2020 をご視聴頂きありがとうございます。
“サービスマネジメント実践の最後のワンピース「自動化」”ということで、LMIS(エルミス)というサービスとKompiraとのコラボレーションについて、お話をさせて頂きたいと思います。

まず最初に自己紹介させて頂きます。私は株式会社ユニリタ、サービスマネジメント部の澤田と申します。LMISというサービスのマーケティング、セールスについて担当させて頂いております。
今日お話しする内容ですが、まず最初にLMISというサービスは何かということと、サービスマネジメントで必要なものについて、お話をさせて頂きます。
その後にKompiraとの連携で実現したものを三つお話いたします。リリース作業の自動化、その第二弾、構成管理自動収集という部分について。また四つ目といたしまして、今後のKompiraとの連携についてお話をさせて頂きたいと思います。

LMISとは

まず最初にLMISについてお話しさせて頂きます。LMISはサービスマネジメント、ITILなどに関するクラウドサービスなんですが、今回はKompiraの事例をご紹介するセッションということで、お話をさせて頂いております。
まずはじめに、LMISがどんなサービスかについてご紹介いたします。
ユニリタが提供しているLMISとは、ヘルプデスク機能を中心とした「サービスマネジメントプラットフォームで」す。顧客に提供するサービスを適切にマネジメントし、サービスによる課題解決と継続的なカイゼンを実現します。
プラットフォームとして十分な機能と柔軟性を備え、サブスクリプション形式でサービスを提供していますので、導入コストと日々のランニングコストを抑えてサービスを利用できます。
このように書くと固い感じがしますが、サービスマネージメントやITILは2005年頃から、色々なサービスやツールが提供されていまして、それをクラウド形式、サブスクリプション形式で提供しているのがLMISです。

LMISの特長


それではLMISの特長について三つほどご紹介したいと思います。
一つ目の特長は、「導入から定着のための全面的な支援」です。
ヘルプデスクを中心としたサービスマネジメントを導入する企業が多いのですが、なかなか上手くいかなくて失敗するケースが多くあります。
LMISはサービスの導入だけでなく、業務プロセスに合わせてツールの見直しを行ったり、ツールに合わせてプロセスを見直すというところも含めて、ご支援をさせて頂いております。また教育や、理解を得るためのご提案もさせて頂いております。
サービスの利用開始後についても、LMIS活用の定着支援のために各社ごとのオンラインセミナーを無償で実施したり、専門部署が定期的にお客様に訪問して課題解決のための全面的な支援を実施しています。

特長の二つ目は、「活用のための最適な基盤」の提供です。サービスマネジメントにおける継続的な改善のために集約された情報の分析活用が重要となってきます。
LMISの基盤であるSalesForceは、継続的改善に役立つレポートなどのダッシュボード機能が充実しており、LMISとしても100種類以上のテンプレートを提供しています。
LMISのSalesForceの基盤ですが、エコシステムが出来上がっておりまして、App Exchangeというサービスを提供するサイトがありますが、そこに載っているサービスであればどのようなツールでもLMISと連携して、LMISのさらなる機能拡張が可能です。
続いてサービスマネジメント領域の拡大ということで、LMISは企業内におけるITの管理手法であるサービスマネージメントの考えを広げて、様々な業務への活用を進めていきます。
サービスマネジメントは元々IT機器の管理、サービス管理といったところから始まっていますが、最近どんなサービスもIT化されていますので、B to Bビジネスの管理においても、ITILの考え方においてもサービスマネジメントの考え方を応用することができて、それが顧客満足度の向上に繋がります。
パッケージソフトウェアベンダーであったり、Slerであったり、アウトソーサーであったり。ITサービス提供しているITベンダーさんのカスタマーサポートに最適なプラットフォームを提供しています。

LMISがもたらす3つの価値


続いて、LMISがもたらす3つの価値ということで、属人化の解消、対応品質の標準化、業務作業の自動化という、この三つのポイントを挙げています。
よくITILとかサービスマネジメントでは、可視化、標準化、自動化をしましょう、ということで機能、ソリューションの提案をされているケースが多いのですが、LMISにおいても属人化をやめて標準化し、最終的には自動化につなげていきましょうと。それに必要な機能であったり、プロセスを提供しています。これがLMISにもたらす三つの価値と言えると思います。

LMISはITサービスを可視化、標準化、自動化するサービスということでお客様にご提案をさせて頂いておりますが、非常に多くのお客様に導入頂いております。
IT 部門で使って頂くということで、どの企業でもIT部門はありますので、業種業界問わず使って頂いているのも特長の一つです。

サービスマネジメントで必要だったもの


続いてサービスマネジメントで必要だったものということについて、お話をさせて頂きます。
先ほど可視化、標準化、自動化のサービスということでご紹介させて頂きました。自動化するサービスが赤文字になっているんですが、本当に自動化できているの?ということですね。

サービスマネジメントで必要だったものが何かというと、それは自動化の部分だと思います。
Kompiraと連携して自動化を実現していったのですが、Kompiraと連携する前のLMISはインシデントを記録する、変更管理のワークフロー、構成情報のデータベース、情報の可視化といったところで展開していましたが、その中で自動化できているのはアラートメールの自動登録取り込みぐらいで、自動化のサービスとしては弱いのかなというところでした。

可視化、標準化、自動化を謳うサービスマネジメントツールとして、顧客からのニーズとしてLMISによる自動化の実現が必要だと社内でも話題になりまして。
それを実現するために、Kompiraと連携して機能を追加して行こうということになりました。

Kompiraとの連携で実現したもの

ここからKompiraとLMISが連携して実際に実現したことについてお話ししたいと思います。
LMISによる自動化コラボレーションによる自動化とは何かといいますと、まず最初に取り組んだのはリリース作業の自動化です。
サービスマネジメントのツールとして、変更管理、リリース管理という機能、そのワークフローの機能はありましたが、基本的にその作業を自動化するということはありませんでした。

けれど、そのリリース管理のワークフローで、しかるべき人が申請して、しかるべき人が承認したもの、その後の作業においては自動化しようということで、Kompiraとコラボレーションして実現を図りました。
LMISの変更管理、リリース管理のワークフローと連動して、本番環境へのプログラム適用を自動化したと。これがKompiraとのコラボレーションになります。
それを「LMIS Automatic Release」という名前をつけまして、オプションとしてお客様にご提案しております。

LMIS/Automatic Release


このLMIS Automatic Release、略称 AR ですね。特にリリース管理のワークフローと連動して、リリース管理で「この作業しますよ」と申請者が申請をする。
承認者が計画の中身を確認して、承認をしたらその計画に沿ってその時間にリリース作業を自動的に実行する。その結果についてはログも含めてLMISのデータベースに戻して、確認後に承認されたらリリースのレコードが終了するという一連の流れになっています。
リリース作業を自動化する、実行する部分においてKompiraで実現しているという形になっています。
上のワークフローのところはLMISで実現している部分ですが、下の自社環境の本番環境へのリリース指示が、Kompiraで実現している部分となっています。
このAutomatic Releaseの効果と致しましては、リリースの手順書の作成はしっかりやっていかなければいけないんですが、その後サーバーの方でバックアップを取ってモジュールを配布して、何かあったら切戻し作業をして、サーバーの再起動をしたりとか、 ログを仕分けしたりというのは、全てKompiraで実現することができました。

LMIS/Automatic Releaseの効果


ですので、このAutomatic Releaseを使うことによって、リリースの手順書の作成とかLMISへの起票・承認などの作業は残りますが、その後のモジュール配布であったり、サーバーの再起動であったり、結果の記録だったりという部分を圧縮することができまして、大幅に作業工数を削減することができる機能となっております。
リリース作業の自動化に続いて新たに機能を追加したのが、SAP移送管理の自動化を実現するAutomatic Releaseです。

LMIS/Automatic Release for ERP


これはオプションで提供している「Automatic Release for ERP」、ERPはSAPのことです。
SAPの移送作業の現状はどういったものかというと、オペレーターによる手動実行で移送作業の申請は紙とか別のワークフローで実施していて、ERPのツールですので常に使われているという事もあって、深夜早朝など使われていない時間帯を見て、短時間に移送作業を行うケースが多くあります。
これをどうにかしたいというニーズも非常に多くありましたので、LMISとしてサービスの提供を実現させていただきました。
大規模にSAPを利用している企業では自動化の効果はとても高く、年間で見れば数百時間、数千時間削減の効果が得られるという事例もございます。
こちらの図ですが、変更管理、リリース管理と連動しまして、リリース管理で申請して承認されたものはLMISのAutomatic Releaseのサーバーの方で、イコールKompiraなんですけれども、Kompiraでメールを受け取ってSAPの開発機や検証機、本番機含めて一連の手順をしっかり組んで、ワークフローに沿って作業を実現していくといったものとなっております。
これによってリリース承認フローと移送管理の実際の作業が連動させることができるので、承認をもらったはいいけど、それに基づいてちゃんと作業したのかとか、そういった連動させるのが難しかったところを一連の流れとして保存ができるところと、もちろん夜間作業の負荷、オペレーションミスのリスクが削減できたりなどの効果もあります。

それから移送管理の予定、実績をレポートで簡単に確認できたり、移送の作業も先行後続関係などの定義の複雑なところもありますが、それを一連の流れとして実装できる部分も効果として期待できます。
移送管理はニッチな部分ではありますが、他にも自動移送のホールドが可能であったり、コピー登録が可能であったりと、細かい機能が色々とございますが、移送に大規模にSAPを使われている企業様にとっては、こういったところの自動化は効果とメリットが高いと思います。

Kompira cloudと連携

続いて、今までのお話はKompira Enterpriseとの連携でしたが、今度はKompira Sonarと連携いたしまして、LMISの構成管理を進めてきました。
内容としては、「LMIS Automatic CI collector」という構成情報の自動収集機能を実装させて頂いています。LMISには、構成管理のデータベースはもちろん実装しております。これはリリース当初から実装しているのですが、この情報をLMIS上にアップさせるためには画面上で手で頑張って情報入力していくか、もしくは他のツールで取得した情報をアップロードしたり、もともと持っているExcel などで管理したデータをアップロードするといった形で実現していました。
しかしその情報を維持するということもなかなか難しくて、きちんとメンテナンスされたり、情報が管理されていないと、それがすぐに陳腐化してしまうので、それを正しく運用稼働させるためにも、構成情報を維持するのは非常に大切です。

構成情報の集中管理と可視化

構成情報を収集して可視化するツールというのは他にも色々ありますし、Kompira Sonar単体でももちろんできるわけですが、それをLMISというサービスマネージメントツール上で実現する意味というのは、変更管理、リリース管理と連動させるということです。

それはどういったことかと言うと、不正なシステム変更を防いで間違った情報が登録されていないかとか、誰かが勝手にシステムに手を加えていないかとか、そういったものをしっかりと把握して、何かしら異常な変更があったらそれをすぐに確認できるようにする、すぐに検知できるようにする、というのが、サービスマネジメントのツールにおいて、構成情報の自動収集をする意味だと思います。

連携イメージ


これは連携のイメージです。Kompira Sonarの構成情報の自動収集機能でLMISに構成情報をアップロードして、 LMISで持っている構成管理のデータベースを常に最新のものにしておくこと、これが連携の機能で自動的に実行できるようになります。
先ほどお話したように、変更管理のワークフロー、リリース管理のワークフローとしっかり連動させることによって、勝手に構成情報が変更されていないかとか、きちんと申請された内容に基づいてシステムの構成が変更されているかどうかというログを残すことができますので、ここがLMISとKompira Sonarの構成情報自動収集を連動させる非常に重要なポイントです。

今後のKompiraとの連携について

4つ目として、今後のKompiraとの連携についてもお話させて頂きたいと思います。
新しい顧客のニーズということで、最近私もよく営業とかセールス、マーケティングという活動の中で、お客様の話を聞いていると、特に IT のインフラを使っているITベンダーさんですね。世の中なんでもIT化していますので、データセンターさんとか、インフラを扱っている会社さんというのは、非常にサーバーが増えて、それに基づいて工数が増大しているということがあります。

昨今の人員不足というのが紐付いて、なかなか改善出来ていないという事で、勝手に「サーバー管理者の眠れない夜」と名前を付けさせて頂きましたが、そこを自動化によって改善できるのではないかということで、Kompiraと連携した新しいソリューションを考えております。
大量の監視アラートも出てきます。これはITが増えて、サーバーが増えて、仮想環境であろうが現物のサーバーであろうが、監視は重要で、アラートがたくさん上がってきます。
このアラートを自動的に取り込むことはLMISでももちろんできるんですけれども、その全てを記録する必要があるのか?というところで、一瞬CPUが跳ね上がって、それでアラートが上がって、それを全て記録して行って、それを報告書として作るということを今まではやってきたのですが、それって本当にやる必要あるの?と。
本当に必要な情報は集約されていて、それを残すべきなのではないかと。それを実現することが重要なのではないかと思っています。
それを可視化、標準化、自動化すべてにつながることだと思いますので、それを解決するソリューションをKompiraと実現していきたいと思っています。

Kompira AlertHub

ですので、新しくリリースされた「Kompira Alerthub」、監視アラートの情報を集約して、一方的に通知や情報を登録するだけでなく、アラートに基づいて適切な処理を実行するといった機能を持っている、新しいフィックスポイントのサービスですけれども、それと連携してお客様にご提案しております。
Kompira Alerthubについて私がここでお話することではないかもしれませんが、複雑な監視アラートがたくさん上がってくるのですが、そのアラートに基づいて何を実行するのか判断したり、蓄積された情報に基づいて必要以上のアラートを上げないとか、条件を色々設定することができます。
ですので、それに基づいて切り分けて、後続の処理を実行させるという、新しい機能として提供されております。
これとLMISをしっかり連動させれば、アウトソーサーやデータセンターなどのビジネスをやっている会社さんにとっては非常に効果的なツールになるのではないかなと思っております。

連携イメージ


それをKompira AlertHubが受けて、複数のアラートが上がってきたけど、この一つの事象が原因だということをしっかりと判断をして、本当に必要なアラートのみを担当者に通知したり、記録として残したり、そのあとの復旧のための後続の自動処理をさせたりといったことが実現できます。

この中でLMISというのは、こういった起こった事象をしっかりと記録をして、そのあとどういった対応を取ったかと言う結果を残すという役割として、連携の中に加わっています。

ここまで色々な連携のお話をさせていただきましたが、LMISはITILのツール、サービスマネジメントのツールということで可視化、標準化、自動化をしっかりと提供できるサービスをお客様に提案させて頂きたいと考えています。
なかなかクラウドのサービスで実現しにくい部分、自動化の部分をKompiraと連携し、ITに関係する方々の工数や負荷を削減したり、品質の向上にも必ず繋がると思っていますので、そういう部分で貢献できればと思っております。
ここまでKompiraとLMISの連携のお話と、Kompira SonarやKompira AlertHubの連携のお話をさせて頂きました。ITベンダーさんや企業内のIT部門にとって 自動化というのは非常に重要な部分で、それとサービスマネジメント、ITILのツールであるLMISの連携というのが非常に効果的で、業務の改善に繋がります。

プロセスを可視化して、標準化して自動化できる部分を自動化するということで、しっかりプロセスが管理された上で必要な部分を自動化する。
そこで工数削減、人員を削減につなげて行くという事ができますので、KompiraとLMISのコラボレーションを今後も広げて行って、様々なお客様にご提案できればと思っております。ご清聴ありがとうございました。

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