辛い、でも楽しい。自動化を語る日。

Kompira Meeting 2020 Session Log Kompira Meeting 2020 Session Log

「新しい働き方」支援サービス
~ Vario Telework Manager ~

バリオセキュア株式会社 取締役 技術本部/本部長山森 郷司氏

皆様こんにちは。バリオセキュア株式会社の山森と申します。
本日はこれから少々お時間を頂きまして、バリオセキュアが今年リリースした、新しい働き方を支援するサービス、「Vario telework manager」というシステムサービスをご紹介させて頂きます。

まず最初にご挨拶をさせて頂き、会社紹介をさせて頂いた上で昨年のバリオセキュアが発表した「情シス as a Service」という開発のコンセプト、そして本日の主題であるVario telework managerについてお話をさせていただきます。

私自身はこのKompira ミーティングという場でお話をさせて頂くのは、実は初めてではございません。
1年半前、2019年5月24日、大崎の会場で登壇しましたが、この時は「情シス as a Service」という、バリオセキュアが次に取り組もうとしている、開発のコンセプトについてお話をしました。

本日はバリオセキュアの本社オフィスからお話をしています。広さと席の数の割に、非常に人が少ない状態で会社が動いております。
このような会社様は多いかと思います。当然今年の新型コロナ禍の影響で当社も全社員の80%近くがリモートワークをするという状況になっておりまして、そういった関係でこのような場所からお話しさせて頂いております。

先程「情シスas a Service」というコンセプトについて、昨年度発表しましたが、今年の3月に「情シスas a Service」に対応した、Vario Network & Suiteというその商品を出した時、ちょうど新型コロナウイルスの感染症が広がっている時期でした。
それに加えて、さらに新しい働き方を支援していくようなサービスを作る必要があるということで、本日発表する、Vario Telework Managerというものを開発した次第です。

本題に入る前にまずはバリオセキュア株式会社ついてご紹介させて下さい。
創業は2001年6月ですので、もう19年経っておりまして、IT企業の中では老舗と呼ばれるような会社になってきているかと思います。
現在東京と大阪と福岡に拠点を構えておりまして、事業としては創業から一貫してマネージドセキュリティサービスという形で、セキュリティのサービスを提供しながら、物品販売ではなく24時間365日の運用管理をつけた形でのサービス展開を行ってまいりました。

おかげさまで、そちらのサービスに関しましては2001年に始めてから、大体7000拠点へのサービスを提供しております。

「情シスas a Service」へのサービス拡大


そういった時代の流れで、セキュリティだけではなく、その他の部分のセキュリティを皮切りにサービス運用を広げていこうとしているのが、「情シスas a Service」というコンセプトになります。
まずはゲートウェイセキュリティのサービスを行うことによって、ゲートウェイは会社の中でも最も大事な部分に配置されておりますので、そこから社内のネットワークを管理し、脆弱性等に対応し、サーバー管理、リモート接続等々も管理していくような、一言で言うと情報システム部門に対して、セキュリティだけではなくてその他の所でも貢献していこうという取り組みです。

情報システム部門が抱える課題

情報システム部門が抱える課題として、まず2025年には40万人のIT人材が不足すると言われています。現在は「ひとり情シス」と言う言葉はよく使われるようになってきましたが、その割合もどんどん増えてきています。

昨今の情シスはやらなければいけないことがどんどん増えていて、一つ一つがそれなりの専門性を要求されます。つまり、一人で仕組みを作ることは難しく、なおかつ、作ってしまうと属人化してしまうという問題があります。
導入コスト、教育コストはIT投資では比較的回ってきにくい分野であるという問題と、また社内にあるハードウェア、ソフトウェアに関しては、継続的なメンテナンスが必要になること。

そういった情報システム部が抱える問題に対して、一つのプラットフォームで対応できるようにということで、開発を進めてまいりました。
トータルソリューションという形で我々が行ってきたマネージドセキュリティサービスに加え、Network Finder、Vulnerability Tracker、SystemMoniterというようなサービスを、全体としてご提供しています。

Kompira Sonarとの連携


そして本日主催のフィックスポイント様からKompira Sonarの仕組みをOEMという形で提供頂きまして、社内のネットワークをスキャンして、ネットワーク状況を可視化するというサービスを、アプライアンス、またはソフトウェアという形でご提供を始めています。

Kompira Sonarをメインのエンジンとしながら、多少の機能を付加えることによって、バリオセキュアのインターフェースと合体させる形を取っております。

なぜKompira Sonarを選んだのか


そもそもKompira Sonarとの連携を決めたのは、企業内ネットワークの探索ツールを自社開発するのは非常に困難で、技術力を必要とされることだということと、Kompira Sonarの最大の特長として、エージェントレスでネットワーク機器からアプリケーションまで情報を拾えるツールが他になかったということ、バリオセキュアが以前から展開している、マネージドサービス等との親和性が非常に高かったということ、こういったところから、Kompira Sonarとの連携を考えさせて頂きました。

Vario Network & Security Suiteの中のNetwork Finderについては、リリースが2020年の3月、新型コロナ感染症の緊急事態宣言が出る直前のリリースとなりました。当社も社員がほとんど出社しないような状態、他社でもリモートワークが急速に進んだ時期です。

そうは言ってもテレワークができない会社、職種、業態もあります。テレワークが進んだ会社においても、まだ会社内でサーバーなどは普通に動いている状態でしたので、Network Finderなどのニーズは引き続きあると判断したものの、テレワークをしている社員がこれだけ増えてきた状態で、ネットワークファインダーのみで企業のニーズに応えていくというのは、無理があると考えました。

もう少し、我々の「情シスas a Service」などのコンセプトを拡大して、会社の外で働いているメンバーであっても、可視化ができる所まで自分たちのサービス分野を進めていこうということで、開発したのがVario Telework Managerというサービスです。

「働き方」の大きな変化


ここからTelework Managerの説明に移らせて頂きます。
繰り返しになりますが、新型コロナ感染症拡大を機に世界中で働き方が大きく変化しました。
日本におきましても、テレワークを導入済の企業が大企業においては93%、中小企業では36%ほど導入されております。
こちらは導入した企業の数ですので、働く人たちのパーセントではありませんが、企業単位で言うとかなりの数がテレワークのを始めているということです。

テレワークが始まってくると、新たな課題が次々と出てきます。まず端末を誰が使っているのかという管理、勤務時間、入退室、そこに加えてテレワークの間のセキュリティ面の不安などです。
テレワークに対応した状況の把握、そして、これまでよりも強固なサイバーセキュリティ環境というものが求められるようになってきました。

そもそも、会社に人が来て働くという従来からの常識が崩れているわけですから、従来ですら辛かった一人での情報システム部門、一人情シスが継続するのは、より難しい時代になっていきます。

そういった状況を受けて、我々も急ピッチで開発を進めまして、2020年の8月、Vario Telework Managerを発表いたしました。
こちらは当社が従来から発表しているManaged SecurityService、VSRというUTM機器を使ったサービスのリモートVPNのオプションとして、現在提供しております。
テレワークをしている端末の稼働状況を、ネットワークの通信とか、アプリケーションの起動などを可視化できるようなツールとなっております。

Vario Network Finder(VNF)とは


次にVario Network Finder(VNF)との違いは何なのかということについて、お話しさせていただきます。
まずVario Network Finderというのは、企業のLANに接続した端末の詳細情報を取得できるサービス、そういったプラットフォームです。
Vulnerability Tracker、システムモニターと連携することで、脆弱性の診断やシステム監視ができるようになります。
前提としているのは、端末を使う人は会社のオフィスで操作しているという状況です。

オフィスにいる以上は人が物理的に存在することは分かりますから、人自体は可視化されている、ホワイトボックスの状態です。
しかし人が使っている端末の中はブラックボックスの状態です。そのため、ブラックボックスである端末の状況を可視化するツールがVario Network Finderです。
Vario Network Serviceの想定利用者、一番使って喜んでいただける方は誰かと言うと、情報システム部門の担当者であると考えます。
今までは可視化がすることが難しかった情報が、一括で取れるという部分で、Telework Manager利用者は情報システム担当者だろうと我々は想定しました。

一方で、Telework Managerは我々のリモート VPN のサービスに付帯して、リモート VPN に繋がっている端末の情報を可視化できます。
ただ、端末の詳細情報だけではなく、端末上での人の活動も可視化できるという部分がNetwork Finderとの大きな違いです。
Network Finderはあくまでも端末、そしてTelework Managerはそれに加えて人の動きも可視化して行くというのが、最大の違いです。
Telework Managerの前提として、端末を使う人はオフィスにはいない、つまり今まで物理的に存在していて、見えていたはずの人が見えなくなった状態が前提です。端末だけがホワイトボックスになったとしても人がブラックボックスになってしまうのだから、ブラックボックスである人の活動を可視化しようというツールになります。
そのため、Network Finderの想定利用者が情報システムの担当者だったのに対し、Telework Managerの想定利用者、つまり一番喜んでいただける方というのは、経営者や組織の長といった方であり、そのためのサービスであると我々は考えております。

改めて整理しますと、Network Finderが可視化するのは端末、Telework Managerが可視化するのは端末はもちろんですが、それに加えて人です。
Network Finderは、ある時点での端末の情報をスナップショットとして取得します。それに対してTelework Managerは人の動き方も含めて、時系列での情報を保持します。
想定利用者としては、Network Finderは情報システムの担当者の方です。そしてTelework Manageは、主に中小企業かと思いますが、経営者や組織の長の方のためのサービスという意味で、それぞれ二つを対比させることができます。

VNSS全体のコンセプトの拡大

VNSS、Vario Network Security Suite、その裏にある「情シスas a Service」のコンセプトが、Node Management Suite 、あくまでも端末をしっかり管理しようというパッケージから、Node and HUMAN Management Suite。テレワークがまだできていない会社の理由というのが、人の働き方がよく見えなくなるからといったネガティブな要因から踏み出さない会社が相当数あると思っています。

まだテレワークに踏み切れない会社も含めて円滑なテレワークというのを推進して、それに新しい日常が不可逆的に来てしまった時代に対して、それを強力に支援していく新型コロナ禍対策商材の一つという位置づけになっているのがTelework Manageです。


この社内の状況を見ていただければ分かるとおり、オンラインになって稼働をしている端末はほとんどありません。
そのため、Network Finderでつかまってくる情報というのは、その日出社している社員の端末の情報だけです。ただ当社の社員は全員、我々のManaged Security Serviceの一つであるリモート VPN のアカウントを持って、リモート環境から業務を行っております。

この場にいなくてもテレワークマネージャーの方で結局全員の端末の状況がわかる、全員の働いている姿が分かると言ったところで、我々ももうこの長期にわたるリモートワークを思考錯誤しながらも、そういった中でのマネージメントだったり、コミュニケーションだったりというところを比較的円滑に行ってきたと思います。

Telework Managerのコンセプトに関してご説明しますと、Telework Managerは会社が社員を強力に監視して、マイクロマネジメントをサポートすることをコンセプトにしたツールではございません。
あくまでもテレワークに踏み切れない企業様がいて、その理由が社員の方々の働き方が分からないからと言うような、そういった障壁があるのであれば取り除きたいという部分、そしてテレワークをされている方々も、会社にいるのと同等程度の緊張感を持って仕事をすることが促進できる環境を作り出すというコンセプトです。
今後もそういったところを促進できるような開発を続けて行きたいと考えております。

情シスas a Serviceによる「一人情シス」支援


最後になりますが本日お話できなかったところも付け加えてお話をさせていただければと思います。
「情シスas a Service」で説明できていなかったこととして、サイバーセキュリティに必要なフレームワークは合計5段階あります。
事前対策としての特定・防御、事後対策としての検知、対応、復旧。
この全段階に対応できるようなパッケージをバリオセキュアでは既にご用意しています。

本日は VDaPやVarioEDRといったサービスについての説明はしておりませんが、そういったものも含めて情報システム部門の担当者様を支援するサービスとしてご理解下さい。
最後になりますが、改めて「情シスas a Service」の特長、メリットとして、まず一つは独立単機能のパッケージはなく、統合型のサービスであるということです。

情シスas a Serviceの特長とメリット


そして、お問い合わせいただければ分かると思いますが、メニューもシンプルで月額料金もリーズナブルに抑えられる設定となっております。
サービス型で展開しておりますので大規模型の初期投資も不要、スピード感をもって対応出来る事も大きな特長です。
全体的にコストパフォーマンスの高いセキュリティサービスが可能になっておりますので、興味を持っていただいた企業様がいらっしゃいましたら、ぜひお問い合わせください。

本日はご清聴ありがとうございました。

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