
ユーザー
インタビュー
User Interview
システム運用自動化で、
将来のビジネス拡大を見越した「次」の運用レベルに。
株式会社NTCテクノロジー様
株式会社NTCテクノロジー様は、ネットワークソリューション、システム設計・構築、システム運用、
ユーザーサポート等のサービスを展開されています。
今回は、株式会社NTCテクノロジー様で提供しているリモートITOサービス「R-VITO」で行った
一次切り分け対応やインシデントチケット起票などの自動化について、お話をお聞きしました。

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取締役、ビジネス事業推部長、第四事業部長
高林様 -
ビジネス事業推進部 ビジネスデザイン担当
プロジェクトリーダー
山田様 -
ビジネス事業推進部 ビジネスデザイン担当
チーフエンジニア
林田様
解決
したかったこと
将来を見据えたツールのリプレース

御社が抱えていた課題は何ですか?
林田様:当社の「R-VITO」というリモートITOサービスでは、複数のお客様に対して
24時間体制のアラート監視サービスを提供しています。
このサービスではメールアラート監視のために、独自開発の運用管理ツールを利用しており、
これまで複数のお客様の監視要件をそれぞれ取り込む形で運用していました。
しかし、この運用管理ツールのサポートが1年後に終了することとなり、
ツールのリプレースが急務となっていました。
ツールの選定にあたり、将来的な製品サポートやメンテナンス面、費用面などトータルでの
評価はもちろんのこと、今後のビジネス拡大を見越して、お客様の監視要件を集約し、
統合的に管理できるようなツールを期間内に選定する必要がありました。
自動化について
アラート判定やインシデントチケット起票自動化

Kompiraが自動化した業務を教えて下さい。
林田様:アラート判定とインシデントチケット起票を自動化しました。
アラートメールを、アラートフィルターに特化したSaaSサービス「Kompira AlertHub」で受け、
事前に登録したルールに従ってアラート集約を行います。
その後、連携処理基盤ソフトウェア「Kompira Enterprise」へ集約後のアラートメールを流し、
アラート判定の結果、インシデントと判断された場合は、パトランプの鳴動と同時に
ITSMツール※「LMIS」にインシデントチケットの自動起票を行っています。
※ユニリタ社開発のITILに準拠したサービスマネジメントプラットフォーム
■LMIS
Kompiraの選定理由は何ですか?
林田様:決め手となったポイントは大きく3つです。
1、処理能力の高さ
2、お客様ごとの監視要件を取り入れることができる柔軟性の高さ
3、外部ツールとの連携のしやすさ
他社製品と比べてKompiraの良かった点は、柔軟性の高さです。
今回はインシデント項目がお客様ごとにバラバラで、その数も多いことが課題でしたが、他社製品だとパッケージ化されているケースが多く、インシデントに対する
項目がカスタマイズできないという点がネックになっていました。
その点、Kompira Enterpriseの※ジョブフローでは細かい設定ができ、この柔軟性の高さが優れた部分だと思います。
※Kompira Enterpriseで使用される独自言語
外部ツールとの連携については、インシデントチケット管理の役割を担う「LMIS」との親和性の高さが、特に重要な要因となりました。
高林様:その他の要因として、環境構築の期間が短い中で実施するプロジェクトであったため、フィックスポイントさんのエンジニアの方に、迅速かつ
柔軟な構築支援をして頂けるという点も決め手の1つでした。
フィックスポイントのエンジニアの方には要求事項を「こんな形でできますか?」とイメージをお伝えすると、実装の仕方をある程度ブレイクダウンした状態で
ご提案いただけたところが、とても助かりました。
自動化の体制について教えて下さい。
林田様:弊社メンバーの体制は最終的に10名となりました。
当初、導入グループは5名で始まり、その後フィックスポイントさんのエンジニア支援が入りました。ここでは要件定義やスケジュール調整、機能確認、
機能の改善要望、ツールの導入判定が行われました。
環境構築を経て運用フェーズに入ると、運用グループから更に5名が参加しました。
運用グループのメンバーには、機能操作確認、既存環境と構築した本番環境の平行運用サポート、本番環境に対する問題提起、運用マニュアルの整理に
携わってもらいました。
プロジェクトにかかった期間を教えて下さい。
林田様:製品選定から導入まで11カ月間ほど要しています。
要件定義、製品比較、機能検証で6カ月間、本番環境構築で3カ月間、既存ツールを本番環境で動かしつつ、構築した環境の平行運用と機能改善で
2カ月間ほどかかりました。
プロジェクトで苦労した点を教えて下さい。
山田様:複数のお客様の環境を監視しているので、お客様の要件を集約して統合する点が一番苦労した点になります。
要件定義の際にフィルター項目をいかに同じ粒度で定義し、無駄な項目を減らせるかがポイントでしたが、ヒアリングなどを行い、
機能構築/テストを通して統合することができました。ここには約3カ月間を要しました。
導入の効果
より高い運用レベルへ

導入にあたり、効果の目標設定はありましたか?
林田様:既存の独自システムからのリプレースに際し、サービスレベルに劣化がないことを
確認するための効果測定として、3つの動作を目標に置きました。
1、 アラートメールを受信してからパトランプ鳴動までに要する時間は30秒以内
2、 自動起票されたチケットを確認するまでに要する時間は5分以内
3、 手動チケットの登録までに要する時間は5分以内
導入によって期待する効果は得られましたか?
山田様:目標はクリアできました。
多くのアラートが上がった際には、これまで1件あたり最大20~30秒を要していましたが、Kompira導入後は5~6秒で処理が可能となり、
処理性能は各段に上がりました。
また従来は、それぞれのお客様ごとにサーバを立て、そこにツールを入れて個別に設定/管理が必要でしたが、
現在はKompira Enterpriseのサーバのみの管理となり、まとめて管理できるようになったので、運用担当者は楽になったと思います。
プロジェクト遂行にあたり重要視したことは何ですか?
山田様:Kompira導入は、お客様へのサービスの提供を中断せず、かつ運用レベルの品質を保持したまま遂行するという点です。
高林様:今回のプロジェクトの進捗状況はお客様に都度ご報告をしておりました。
各課題については優先度をつけ、フィックスポイントさんのエンジニアの方に迅速に対応いただいたこともあり、期間内での課題解決ができました。
このような点ではお客様へのアピールポイントとして繋がったと考えています。
導入して終わりではなく、以降も監視要件の整理は行い、安定したサービス運用に取り組む所存です。