こんにちは。フィックスポイントの冨です。
今年も残すところ、おおむね2週間という事で今年の振り返りの時期ですが、 否応なしに在宅勤務が進んだ事による、 ITインフラの見直しが進んだ1年だったのではないでしょうか。
緊急事態宣言から、WFHを余儀なくされた結果、VPNや回線がパンクして 仕事にならないなどの話は、春先によく聞かれました。
またZoomやTeamsなどのオンライン会議も一気に普及しました。
秋に入ると、事務作業の効率が悪い事からハンコ/押印がやり玉に挙げられました。
電子承認やワークフロー/BPMシステムなどが普及の方向に向かうのでしょう。
弊社でも「オペレーションセンター出社ゼロ構想」を発表いたしまして、 業務の自動化と常勤稼働者の低減に向けて活動してまいりました。
https://www.fixpoint.co.jp/news/page/2/
結局のところ、生活・仕事の多くがネットワークを越えての営みに変わってきました。
covid-19ワクチンも欧米の一部で緊急利用承認が下りたばかりで、一般への投与は 来年半ば以降となると、しばらくは今年と同じ来年が続くのでしょう。
生活空間の多くがオンラインに移った事から、今度はセキュリティーが課題になってきます。
以前にも当メルマガで「ゼロトラスト」について書いた事がありましたが、 データやアプリケーションがクラウドに配置されるようになり、従来型のイントラを ファイヤーウォールで守るという境界防御型のセキュリティーモデルが機能しなくなる局面が 出てきました。
このため、「ゼロトラスト=何も信用しない」を前提として、サービス提供を行う拠点単位での セキュリティーを維持するという考えが広がりだしました。
この考え方と親和性が高いのが、2019年にガートナー社が発表した SASE(Secure Access Service Edge)というコンセプトです。
SASEは「包括的なWAN機能とネットワークセキュリティ機能を組み合わせて、 デジタル企業の動的なセキュア・アクセスへのニーズをサポートする新たな製品。』 と定義されています。
技術的な構成要素として、SD-WAN、CDN、CASB、ZTNAなどが挙げられ、 これらを統合的に提供する事で、運用・管理負荷を大幅に下げようという主旨です。
これらのコンセプトをフルに体現出来ているサービスは現状では無く、 来年以降でのサービス展開が待たれるところです。
しばらくは人の動きが制限される事から、業務の自動化を含めた省力化の動きや、 セキュリティ、インフラの見直しは、あらゆる分野で来年も進められることになるでしょう。