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Kompiraの機能 スケジューラを使って定期的にジョブを実行する
定期的な監視や、日次のバックアップ取得など、システム運用業務において定期的に実行したい処理は多々あると思います。
今回の記事ではこのような定期処理を、Kompiraの「スケジューラ」の機能を使って設定をしていきます。
環境情報
本稿は、以下の環境で検証しています。
項目 | バージョン |
OS | CentOS Linux release 7.8.2003 |
Kompira | ver.1.5.5.post7 |
今回は別記事で作成したサンプルジョブフロー「WEB監視」を、毎日17:00amに実行する設定をしていきます。
1. 設定画面
まずは画面右上の「スケジューラ」ボタンをクリックしますと、登録済の「スケジュール一覧」が表示されます。
ここで「スケジュールの無効化」チェックボックスが選択されていないものが「有効なスケジュール」に表示されます。
有効/無効を問わず、すべてのスケジュールは「全てのスケジュール」に表示されます。
2. 新規のスケジュール登録
新しいスケジュールを作成するには、一覧画面の「オブジェクトの新規作成」欄にスケジュールの名前を書いた後、その右側の「新規作成」ボタンをクリックします。
ここでは名称を「定期WEB監視」としました。
次にスケジュールの内容を記載していきます。
各フィールドの記載ルールは以下の通りです。
フィールド | デフォルト値 | 説明 |
---|---|---|
スケジュール名 | なし | スケジュールの名称 |
説明 | なし | スケジュールについての説明 |
ユーザー | ジョブの実行ユーザー | |
ジョブ | スケジューラにより実行されるジョブ(プルダウンよりジョブフローを選択) | |
年 | * | スケジュールを実行する年 (4桁の数字で指定) |
月 | * | スケジュールを実行する月 (1-12を指定) |
日 | * | スケジュールを実行する日 (1-31を指定) |
ISO週番号 | * | スケジュールを実行する週 (1-53を指定)ISO8601で定められた週番号 |
曜日名もしくは曜日番号 | * | スケジュールを実行する曜日(0(月曜日)-6(日曜日)、または mon,tue,wed,thu,fri,sat,sunを指定) |
時 | * | スケジュールを実行する時 (0-23を指定) |
分 | * | スケジュールを実行する分 (0-59を指定) |
スケジュールの無効化 | false(チェックなし) | trueの場合(チェックがつけられている場合)、ジョブを実行しない |
「日付」の欄は空白になっている箇所は、可能なすべての値を取ります。例えば
年:2016 月:空欄 日:1
となっている場合には、毎月1日に実行されます。
また時刻などで不正な値をいれた場合には、保存時にエラーメッセージが出ます。例えば、時刻に”25″を指定した場合には
hour is out of range
とエラーが表示されます。
特定の曜日に実行させたい場合には、「曜日名もしくは曜日番号」に記載します。例えば、土・日に実行したい場合には
sat, sun
または
5,6
と記載します。
日付と曜日の2つを同時に指定した場合には、2つの条件を両方満たす日が実行日となります。
例えば上記のように「2016年毎月1日」かつ「sat,sun (土曜日,日曜日)」と指定した場合は5/1(日),10/1(土)にジョブが実行されます。
保存後、各スケジュールの画面の右側「スケジュール状態」で実行予定を確認することができます。
3. 実行結果の確認
スケジュールで実行されたジョブの結果は「プロセス一覧」で確認できます。
「プロセス一覧」ではログイン中のアカウントで管理しているすべてのプロセスを確認することができます。
また、各スケジュールの「プロセス一覧」タブでは、そのスケジュールによって実行されたプロセスのみを一覧で確認することができます。
ここではジョブのステータス、開始時刻、終了時刻、経過時間等が表示されます。また名称をクリックすることで、そのジョブのコンソール表示などを見ることが出来ます。
4. ジョブの無効化
障害復旧の最中や、登録したジョブを一時的に止めておきたい場合は、スケジュールの「スケジュールの無効化」オプションを使用します。
オプションにチェックを入れて保存することで、スケジュールの実行を行わない状態にすることができます。
以上がKompiraのスケジューラの使い方となります。定期的な作業をKompiraを用いて実行させる場合にご利用ください。
スタートガイド
Kompiraジョブフローの基礎
ジョブフローの簡単な例
Kompiraの機能
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- フィールド修飾子でフィールドの入力内容に制約を設ける
- Kompiraでの文字列のパターンマッチング
- Kompira上でWikiページを作成する
- スケジューラを使って定期的にジョブを実行する
- ジョブフローを実行するフォームを作成する
- テーブル内の情報を選択して処理を実行する
- ジョブフローに権限設定をする
- ジョブフロー画面の各種設定
- Pythonで記述された処理をKompiraから呼び出す
- Kompiraオブジェクトのプロパティ,メソッド,フィールドを扱う
- Windowsでリモートスクリプトを実行する(その1)
- Windowsでリモートスクリプトを実行する(その2)
- Kompira上のデータをバックアップする(その1)
- Kompira上のデータをバックアップする(その2)
- Kompira上のデータをバックアップする(その3)
外部との連携
-
- Prometheusからの通知をKompiraで受信する
- Kompira cloud Pigeonを利用した通知電話の利用
- ネットワーク機器へのコマンド投入
- KompiraからWindowsGUIアプリケーションを操作する (1/2)
- メールを送信する
- メール受信をトリガーにしてジョブフローを実行する
- アラートメールをフィルタリングして転送する
- チャネルを利用して外部システムからデータを受信する
- Webページから内容を取得する
- Redmineへ新規チケットを登録する
- Redmineでのチケット作成をKompiraに通知する
- Kompira REST APIを利用して外部からジョブフローを実行する
- Kompira REST APIを利用して外部からオブジェクト情報を取得する
- KompiraからSlackに通知する
- Slackでの投稿をKompiraに通知する
- KompiraからTwilioで電話をかける
- Zabbixからの通知をKompiraで受信する
- syslogをKompiraで受信する
- snmptrapをKompiraで受信する
- KompiraでExcelファイルの読み書きをする
- KompiraでGoogle SpreadSheetの読み書きをする
- Active Directoryから情報を取得する
- Active Directoryにユーザーを登録する